三鷹の家/2階を極限まで低くした高齢者の家

  • 所 在 地 :東京都三鷹市
  • 竣  工:1995年9月
  • 構  造:木造在来工法 地上2階建て
  • 延床面積:92.29㎡ (27.92坪)
  • 敷地面積:108.80㎡ (32.91坪)
  • 備  考:蓄熱式温水床暖房

 

階高2.2mの2階案を提案

依頼されたのは70代前半の高齢夫婦の二人だけの家でした。お子さんはそれぞれ独立して家庭を持ち、近くに住んでいるとのこと。まず最初に考えたのは、現在足腰が丈夫でも毎日の階段昇降を少しでも楽にさせてあげたい、という事でした。

平屋のバリアフリーが一番いいのでしょうが、30坪の限られた土地の中、個室がほしいということで、2階が必要でした。

そこで提案したのが、2階までの高さが2.2メートルの家です。1階から2階の高さを階高といい、通常は3メートル近くあります。階高をぎりぎりまで低くして、緩やかな階段を作ろうと考えました。当然その下の空間は、2メートル程度にしかなりません。廊下やトイレなど天井が低くても良いような、1階と2階の上下関係を設定し、大胆な平面構成と構造の工夫により、実現しました。

2020年10月24日